阿片 | 天羽 均
あなたの広げた手の中に、いつでも踊っている私がいた
私は阿片に酔っている、中毒者のように狂っていた
あなたが醸す阿片の色は、私の脳を蝕み続け
踊り狂う私のことを、玩具のように壊してしまう
あなたは天使か悪魔なのか
私の中では天使のように、芥子の甘さで笑いかけ
あなたの中では悪魔のように、いばらの刺で遊び出す
いつでも私はいばらの刺で、夢見たままに傷つけられて
時々あなたは芥子の花弁で、現のままに癒してくれる
真実なんてありはしない
ここにはただの狂言だけが
舞は続く、あなたの中で…
戻れはしない、私は……
あなたとともに生きていこう
あなたにつられて生きていこう
私の体はもうだめだ、あなたなしでは生きていけない