Red rose | 本崎 遥
涙は夢を、血は憧れを
今に目覚めた子供が唄う
友達捨てて、赤子を殺し
時に脅えた少女が憂える
時代が総ての悪さを犯し、茜に染まる月夜を隠す
世界に弓引く最後の君に
……一輪の、紅い薔薇
蝕み続けろ破壊の衝動、己さえ壊すほど
夢見たものだけ手に入れろ
いつの日か、報われる
私は誰を、貴方は彼を
昼に戸惑うおまえが慕う
焦りを捨てて、鼓動を殺し
微笑み麻痺した少女を狙う
歴史が古びた悪さを語り、新芽に色づく季節をあやす
未来を目指すいつもの君に
……一時の、安らぎを
抑えきれない破壊の衝動、苛立ちが溢れ出す
嫌いなものは吐き捨てろ
快楽が、身を焦がす
独りを愛するイカレた君に
……別れ路の、思い出を