Parallel | 本崎 遥
笑いと狂いはパラレルに、涙と狂いはスパイラル
僕はノイズに浸されて、1つの言葉も口にはできず
受容できないその事実と結末を、笑い飛ばして涙に暮れた。
いまや過去の過去だと知れど、持て余していたその感情は
あの日を境に虚構となりて、思い出しても実感はなく
これで良いのか問うてみても、答も持たず、ただ、立ち尽くすのみ。
受け入れるのではなく逃避を続け、今ここにある快楽を貪り
器用に哀しみを避けてみても、心に棘は刺さったままで
『痛くはない』と言い聞かせても、癒せぬ傷は僕を狂わす。
されど僕には耐性がなく
いまさら素直に受け止めてみても、 耐えれる保証はどこにもなくて
それならいっそこの忌まわしき性癖を、受け入れようと決意した。
それで何が残るかなんて、誰に聞いても分かる訳なく
これが僕だと胸を張っても、小さな傷は広がるばかり。