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(無題) | 天羽 均

 あなたは、はかなすぎるね。
終わってしまえば、いつだって夢なのだ。信じるに値しない。
 あなたには、寛容なんてありえない。
見えているのは、嘘と欲望さ。心を開けば、絶望が生まれる。
 いつだって、あなたに振り回される。
ただ、心のよりどころが、欲しいだけなのに。
つまらない疑惑のために、不安は膨らんでいく。
 何のために、あなたを得たいのか。
信じるものが欲しいのか。単なる見栄か。それとも性欲か。
楽しい時が過ごせれば、ただ、それだけでいいのか。
もし、そうならば、何故に特定するのだ。何故にいらつく。
昔なら、そんなことはなかった。楽しくなくとも、ただ、それだけのことだった。
作り笑いなど、していなかった。
本当に、信じているのか。いつも、疑惑だらけではないか。どうして、嘘でつなぎとめる。
満たして欲しいのは、何なのだ。心か。体か。本当に、満たせるのか。
 やはり、あなたは、はかなすぎるね。
始まってしまえば、それが、真実なのだ。美辞でも、麗句でもない。
 あなたは、寛容と希望を、求めているのだね。
つまらないことだ。

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