Japanese Literatures Site

静寂 | 天羽 均

  胸に抱かれ、鼓動を聴いて
新しい夜が明ける
  一つのこと、思い描いて
密やかに今を解する

爪が割れて、泣いていた
 涙が頬を……血が指先を……

  さよならさ、雨の滴に
いつかまた会える
  裸足のまま、遊んでいた
あの頃はもうこない

手首を切って、笑っていた
 涙が頬を……血が手のひらを……
伝う……止まらない……誰か…誰か助けて……
  素顔のまま、訪れていた
あの頃に今生のお別れを……

関連記事

コメントは利用できません。