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殺意 | 天羽 均

   私の中にきておくれ
    あなたの力、私の鼓動
   夢見の中でとめられた
    奇妙は涙、微妙は鼓動

 冷たき爪が私を裂いて、生暖かい血糊がゆれた
どうしていたのか、震えていたのか、小さき私、心がゆれた
 鋭きものは恍惚として、私の脳を貫いた
優しかったのか、怖かったのか、涙の私、夢見てきえた

  あなたの心が鏡に映り、醜いものが蠢いた
  狂っていたのは精神だけで、脳はたまらずキレていた

   あなたの中で響いてた
    私の心、あなたの鼓動
   不安の中で潰された
    微妙は理性、奇妙は鼓動

 あなたの爪があなたを裂いて、私とおなじ心がゆれた
呟いたのか、囁いたのか、壊れたあなた、言葉を吐いた
 動かぬものが恐怖を醸し、あなたの脳を迷わせた
おかしかったのか、狂っていたのか、途切れたあなた、笑ってきえた

   私とともに逝ってくれ
    あなたの心、あなたの鼓動
   私とともに泣き出した
    美妙は空虚、帰命は鼓動

 私の心があなたに映り、奇麗なものが艶めいた
解っていたのはひとつもなくて、ただひたすらの自責がそこに
 夢見ておくれ、鼓動にあわせて

     殺しておくれ、あなたとともに

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